導入:AIは嘘をつく?
最近、営業や事務の仕事でAIを活用する人が増えています。
でも、使ってみるとこんな経験をした人も多いはずです。
「堂々と間違った情報を言ってきた」
「もっともらしいけど根拠がない」
このようなAIの“嘘”をハルシネーションと呼びます。
本記事では、
- なぜAIは嘘をつくのか
- 嘘と上手く付き合うコツ
を、筆者の実体験を交えて解説します。
AIの“嘘”=ハルシネーションとは?
ChatGPTはインターネット上の文章を学習し、最も自然に見える答えを返します。
ところが時々、事実ではない情報を出してしまうのです。
たとえば:
- 架空の統計データを示す
- 実在しない提携先を挙げる
- 法律や制度を誤って説明する
見た目は正しそうに見えるため、初心者ほどだまされやすいのが特徴です。
なぜAIは嘘をつくのか?
AIが嘘をついているわけではありません。
**「もっともらしい文章を作る仕組み」**だからこそ起きる現象です。
主な理由は次の3つ。
- 学習データの限界
AIは過去のデータを基に回答します。
最新情報や企業ごとの事情は反映されていないことがあります。 - 確率的な予測の特性
AIは「正解」よりも「自然な答え」を優先してしまうため、誤った情報を作り出すことがあります。 - 質問のあいまいさ
曖昧な質問だと、AIは推測で補おうとして誤答が生まれやすくなります。

嘘つきAIをうまく活用するコツ

AIは便利ですが、正しく使うコツを押さえると安心です。
✅ 1. 必ず裏取りする
AIの回答をそのまま使わず、公式サイトやプレスリリースで確認しましょう。
✅ 2. 質問を具体的にする
「◯◯社と△△社の提携の現状を時系列で」など、具体的に聞くほど誤答は減ります。
✅ 3. アイデア出し用に割り切る
ブレーンストーミングや下書きには強力。
最終判断は必ず人間が行うのが基本です。
✅ 4. 最新情報は検索と組み合わせる
ChatGPT Plusのブラウジング機能やウェブ検索を活用すると精度が上がります。
筆者の実体験:時間がない中での落とし穴
私は法人営業を担当しています。
ある日、急ぎの報告書を作るため、ChatGPTで相手企業の情報をまとめました。
AIは大手企業との提携を「当たり前の事実」のように回答。
「そんな提携があったのか」と、そのまま報告書に書きそうになりました。
しかし最終確認で調べると、過去に検討はされたものの実現していなかった計画だと判明。
AIは、提携していない企業同士をさも提携済みのように答えていたのです。
この経験から学んだことはシンプルです。
- AIの回答は鵜呑みにしない
- 必ず公式発表で裏取りをする
- AIは下調べや下書きの補助役に徹する
この姿勢を徹底することで、便利さは活かしつつ、誤情報のリスクを減らせました。
まとめ:AIは“嘘つきの相棒”

AIは完璧な答えを出す存在ではありません。
むしろ、誤情報を出す可能性がある相棒です。
- ハルシネーションはAIの仕組みによるもの
- 嘘に振り回されないためには人間の検証が必須
- 下書きや調べ物の補助として活用すれば大きな時短効果がある
AIを盲信するのではなく、**“賢く疑いながら使う”**のがこれからのビジネスパーソンに求められます。
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